28Nov
あなたは「物忘れ外来」を御存知でしょうか?
今回は、物忘れ外来がどういった専門外来なのかということについてご紹介したいと思います。
物忘れ外来とは、アルツハイマー型認知症などの認知症の診断と治療を担当する専門外来
物忘れ外来とは、物忘れが初期症状となるアルツハイマー型認知症を含む認知症全般の診断と治療をサポートするための専門外来です。
そして、既に認知症を患ってしまった人だけを診察するのではなく、「最近物忘れが酷くなったような気がする」といった、物忘れの症状を心配するような人であれば誰でも診察を受けることができるようになっています。
この、「物忘れ外来」というソフトな名称となっているのは、認知症というものがとても重大な病気で今後も増加が予想されるわりに、初期症状に気付かず進行を見過ごしてしまうというケースが現実に多いという背景があります。このため、少しでも受診しやすいようにと考え出されたものなのでしょう。
「認知症外来」という名前では、受診しにくい、もしくは家族に勧めにくくても、「物忘れ外来」という名称であれば、自身であってもご家族に勧める場合でも受診しやすくなるでしょうから、素晴らしいことだと思います。
物忘れ外来で診療する医師の方は老年精神医学や神経、脳神経外科の医師などが担当する事が多いようです。
物忘れ外来を受診すると、どういった流れになるのか?
その病院の規模・設備にもよりますが、初回に診察を受ける場合は問診、そして場合により当日又は別の日に検査という流れになる場合が多いようです。
検査の内容としては、血液検査、MRI検査、脳波測定、その他の検査を行って、脳の状態、脳血管の状態、血圧の状態などを調べます。
その後、詳細な分析を経てある程度の時間をおいて予約診察が行われ、そこでの結果によって治療となるのかそれとも予防のための助言になるのかが判断されます。
決して、受診したからといってすぐに「認知症患者」とレッテルを貼られるものではなくて、「物忘れ」という多くの人が時に悩みの種とする症状を科学的に検査してもらえる場となっているのです。
すでに認知症の疑いが濃いご家族を「物忘れ外来」で診察してもらう際に準備しておくべきこととは?
症状が「物忘れ」という段階で受診をするのがもちろん望ましいのですが、ある程度進行した認知症だとご家族が判断されている場合でも診断・治療のために受診することは可能です。
その際には、ある程度ご家族の方が普段からの状況をノートにまとめておくなどして、医師の先生に伝えられるようにしておきましょう。
認知症を罹患している本人は、受診時にたまたま正常な状態に戻っている場合もありますし、普段の自分の悩みを忘れてしまっている場合もあります。
その様な時に、普段からご家族が客観的に記録している状況を確認できたなら、より診断や治療にとって望ましい結果を得られることにつながります。
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