18Dec
アルコールの多量摂取によるアルコール性認知症とは?
アルコールを多量摂取すると様々な病気の原因となることが知られています。認知症もそのうちのひとつ。また、アルコール性認知症と診断されていなくても、他の型の認知症で治療中の認知症の人がアルコール依存症を併発する場合もあります。
また、アルコール依存症の高齢は徐々に増加しており、アルコール依存症患者のうち、高齢者が占める割合は20%程度に上るとみられていて、高齢者のアルコール依存症患者の4割ほどには認知症の症状が確認されています。
単体でも危険なアルコール依存症ですが、アルコール性認知症だけではなく、他の型の認知症と併発してしまう危険性も潜んでいます。今回は、アルコールの多量摂取が原因となるアルコール性認知症について詳しく確認していきます。
アルコール性認知症の原因
アルコール性認知症の原因はアルコールの多量摂取が長期間継続することです。「酒は百薬の長」ということばがありますが、それはあくまで適量を守った場合のことであり、アルコールを多大に摂取するとビタミンB1が欠乏することによって引き起こされる栄養障害(ウェルニッケ・コルサコフ症候群)を引き起こします。
また、アルコールの多量摂取は生活習慣を悪化させてそれが成人病につながり、最終的には脳梗塞や脳出血といった脳血管障害に発展するケースも。この時、脳血管障害が引き金となって血管性認知症になるリスクもあります。
このように、アルコールの多量摂取は直接的にアルコール性認知症の原因になるだけではなく、様々な病気を引き起こしながらより悪化した状態で認知症につながる可能性があるのです。
アルコール性認知症の症状
アルコール性認知症の症状の特徴としては、アルコール依存症と重なるものが多く含まれます。
・歩行障害
歩行が不安定になり、ふらふらと頼りなく見えます。重度になると何かにつかまりながらでないと歩けなくなります。
・意欲の低下
うつ病と似た症例があらわれます。新しい物事にチャレンジすることがなくなり、睡眠時間が増え、ひきこもりがちに。
・暴言・暴力
行動を抑制する力が減衰してしまうことにより、安易に暴言が口から出たり暴力をふるってしまうようになります。
・記憶障害・認知障害
他の型の認知症のように物忘れがひどくなり、自分のおかれた環境を正しく認識できなくなります。これらの症状は徐々に悪化していきます。
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