18Dec
認知症予防に効果のあるデュアルタスクとは?
アルツハイマー型認知症の予防に効果のあるデュアルタスクとは、2つのことを同時に行うことであり、いわゆる「ながら動作」にあたります。アルツハイマー型認知症が進行すると、デュアルタスク動作ができなくなります。
その反対に、普段からデュアルタスクを行うことが認知症予防のうえでとても大切なことがわかりました。
具体的なデュアルタスクの例とは
デュアルタスクは、運動と脳の動きを別々に、かつ同時に行うことです。
例えば、歩きながら頭の中で足し算をしたり、ジョギング中に素数を数えたりしても良いのですが、注意力散漫になり危険もあるので、できれば屋内でできる安全な組み合わせが良いでしょう。
お皿を洗いながら歌を歌ったり、掃除をしながら俳句を考えたり、安全な家事と組み合わせると良いかも知れません。
デュアルタスクは脳にどのような影響を与えるのか?
デュアルタスクが認知症の予防に効果があるのは、脳を活性化させられるからです。デュアルタスクにより思考することによって脳を使うと脳への血流量が増えます。すると脳の神経細胞が健康になり、必要な栄養素も行きわたるようになるのです。
この時、同時に体を動かしていると運動を司る脳の部位を刺激するとともに、全身の血行が良くなったり、指先を動かすことで神経伝達を向上させることにもなります。
こういったデュアルタスクの良い影響を継続的に脳に与えることによって、軽度認知障害(MCI)と診断されている人でも記憶力や運動力の面で改善されることがわかってきました。
このため、より効果的に回復や予防に寄与できるようにデュアルタスクを使った運動プログラムやリハビリ療法の研究が進められています。
デュアルタスクは若年性痴呆症対策にも有効なので早い段階で実践することが望ましい
デュアルタスクにはこのような性質があるため、通常の痴呆症だけでなく若年性痴呆症の予防対策としても優れています。
若年性痴呆症の原因として多いのが脳血管障害ですが、脳血管障害が起きる原因は多くの場合動脈硬化であり、成人病をもたらす生活習慣の改善が重要であるという認識が広がってきました。
デュアルタスクでは思考によって脳の活性化させつつ、成人病予防対策にもなる運動も行いますので、これを日常生活に取り入れて習慣化することで、若年性痴呆症への備えになります。
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