18Dec
脳血管性認知症で発症するまだら認知症
脳血管性認知症を発症するとまだら認知症と呼ばれる症状が表面化します。脳血管性認知症は、かつて日本で最も多く症例があった認知症です。生活習慣病であることが分かり、成人病大冊の啓発などが成功した結果、現在では脳血管性認知症の患者数は減少し、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症についで3番目に多い認知症だといわれています。
ですが、脳血管性認知症の大きな特徴として脳梗塞や脳出血といった脳血管障害が認知症に繋がるという性質から、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症と併発する例が多くあります。このため、依然として認知症の中でも特に注意をはらうべき存在だといえるでしょう。
この脳血管性認知症は、特有のまだら認知症の症状があることから、他の認知症と見分けることも比較的容易となっています。今回は、脳血管性認知症が発症すると確認されるまだら認知症の症状と、見分け方などについてご紹介します。
まだら認知症の症状とは
まだら認知症とは正確には病気ではなく、「まだら認知症」という言葉は便宜的なものです。まだら認知症はあくまでも脳血管性認知症の症状の特徴を表現した言葉で、正式な医学用語ではありません。
まだら認知症と呼ばれる状態は、他の認知症の型のように全般的に脳の機能の低下が見られるというわけではなく、脳の特定の部位の機能が低下することによって、特定の症状のみが重くなるということが目立ちます。
また、脳血管障害の病状の進行や重さによってもまだら認知症の状態も変わるので、時間によって、以前はできたことができなくなったり、できなくなっていたことがまたできるようになることもあり得るのです。
脳血管性認知症のまだら認知症の症状を利用して他の認知症と見分ける方法
まだら認知症の症状を理解すれば、ご家族などの医療従事者以外でも脳血管性認知症を他の認知症と見分け易くなります。その際には次のような点を確認します。
・物忘れが酷い時と、記憶がしっかりしている時がある。
・日付や自分がいる場所が分からないというような不安定な状態の時があれば、日常生活がきとんと送れる時もある。
・感情を制御できないようにみえる時があれば、理性的な場合も多い。
・自分の様子がおかしいことに気付いている。
以上のようなことが確認できる場合、そして、いくつかの症状が該当する場合は脳血管性認知症の可能性がありますので速やかに専門医の診断を受けるようにして下さい。
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