28Nov
認知症は早期診断・早期治療が大切な理由とは?
認知症予防においては、早期診断・早期治療がとても大切です。その理由について今回はご紹介していきたいと思います。
今後ますます高齢化が進む日本において、認知症医療は非常に重要な問題です。ですが、現状、認知症には完治する方法がなく、特効薬も見つかっていません。このため、認知症にかかってしまえば確実に完治させることはできないという難しい病気なのです。
また、他の病気と大きくことなる特徴として、「高齢者が罹患する確率が非常に高い」ということがあります。若年性の認知症もありますが、高齢化とともに認知症が発症する可能性がどんどんと高まります。一般に、高齢化するほど治癒力も弱まってきます。こういった様々な要因があるため、認知症は早期診断と早期治療が大切なのです。
認知症予防で早期診断・早期治療を行うために気を付けておきたいこと。
先ほどご紹介したように、認知症は完治が難しい病気であること、そして治癒力の低い老人が発症したやすい病気であることから、早期診断・早期治療が非常に重要です。
ですが、実際には早期診断・早期治療の機会を逃してしまい、認知症予防ができなくなってしまうケースが多くあります。これこそが認知症が社会問題化している理由でもあるのです。
どうして認知症予防のための早期診断・早期治療が難しいかというと、老化による衰えと認知症の見分けが難しいということと、患者本人の自尊心が大きく影響するからです。
人は誰しも、年を取れば体の機能が低下していきます。それは脳も例外ではなく、年を取れば取るほど思考力や記憶力は低下する傾向があります。この際、「健康な状態で自然に記憶力が低下している」場合と「認知症によって記憶力が低下している」という見分けが非常に難しいのです。
もちろん、ご家族からみて「明らかに認知症だ」と思われる状態では、すでに早期治療の段階は超えてしまっています。かといって、「最近物忘れがひどくなった」という段階で認知症だと判断して病院にかかるということも難しいということはご理解いただけるのではないでしょうか?
さらに、患者本人も自覚症状が掴みにくく、「認知症かも知れないから病院に行こう」と提案すると自尊心を傷つけてしまう場合もあります。この場合、早期診断が受けられなくなるだけでなく、その後の通院も頑なに拒否するという状況に陥りかねないという危険性があります。
こういった事情があるため、認知症予防を適切にするためには、普段から「物忘れ外来」や「認知症サポート医」について確認しておくことがますます重要になってきているのです。
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