8Aug
認知症は広く一般的にそう呼ばれていますが、その原因となる障害・病気、そして発現する症状によって3種類に分類されます。
厳密には3種類以上が存在するのですが、我が国では認知症はアルツハイマー型、血管性型、レビー小体型という3つの種類が大多数を占めているため、「3大認知症」と呼ばれています。
今回は、それらアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症の種類の詳細についてご紹介していきたいと思います。
アルツハイマー型認知症
我が国では認知症の全体の約60%以上を占めるといわれる最も一般的な認知症で、男性よりも女性の方が罹る確率が高くなっています。
また、他の理由による認知症よりも増加率が高く、今後もアルツハイマー型認知症の患者が加速度的に増える危険性が指摘されているため。特に注意が必要でしょう。
このアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβという特殊なタンパク質が蓄積することによって神経細胞が破壊され、神経伝達が不十分になることにより脳機能が低下していきます。
病気が進行すると、記憶障害、判断力の低下などが進み、身体の機能を自律神経により調節することができなくなってしまいます。
脳血管性認知症
国内の認知症のうち約20%がこの脳血管性認知症であるといわれています。
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血といった脳の血管に起こる病気がトリガーとなって発症。
脳血管が正常に働かなくなってしまった結果、脳への酸素や栄養の供給が滞ってしまい、それが神経細胞の死滅や脳の萎縮につながっていきます。
血管性認知症はアルツハイマー型認知症と異なり、男性の発症率が女性よりも高くなっています。
症状としては初期に意欲の低下が起こり、ぼーっとしていることが増えたり、家に閉じこもってしまったりするようになります。
症状が進行すると、脳血管障害が起きている部位によって、記憶障害、言語障害、動作が思うようにできないなど多様な症状を呈するようになります。
レビー小体型認知症
国内の認知症の約20%程度がレビー小体型認知症だと認識されています。
原因は、レビー小体という神経細胞に生成される特殊なタンパク質が引き起こすものであり、脳血管性認知症と同じく、男性の発症率が女性よりも高いです。
この症状は、日本の小阪憲司教授らによって1976年に発見されました。
レビー小体型認知症では、初期症状として幻視・幻覚があらわれはじめます。
また、事実誤認・誤認妄想に発展することもあり、自分が子供だと思ったり、家族を他人だと思いこんだり、またはその逆のパターンもあり、そうなってしまうと周囲も非常に困惑することになってしまいます。
また、レビー小体はパーキンソン病の原因物質であるとも考えられているため、パーキンソン病と同じ様な症状が出る場合もあります。
具体的には手足の震え、筋肉のこわばり、動作が自分の思い通りにいかないなどといった状況が徐々に強まってきてしまうのです。
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