認知症のご家族が入居できる施設

認知症のご家族が入居できる施設には、地方自治体が運営する公的なもの、私的（認可を受けた営利団体が運営するもの）なもの、病院等があります。
ここでは、認知症のご家族を入居という形で預けられる施設の種類と概要についてご紹介します。

認知症のご家族を入居（入院）形式で預けられる施設

認知症のご家族を入居（入院）形式で預けられる施設の一覧は次の通りです。

・介護老人福祉移設（特別養護老人ホーム・特養）
・老人保健施設（介護老人保健施設）
・指定介護療養型医療施設
・グループホーム
・老人性認知症疾患専門病棟（病院）
・特定施設入所者生活介護付きの有料老人ホーム

それぞれの施設の概要について以下で説明していきます。

介護老人福祉施設（特別養護老人ホーム・特養）

・特徴：自治体が運営しているため、利用料金が低い。入所希望者が多く、現状では数年待ちというところが多い。
・入所条件：常時介護が必要で、家庭度の生活が困難な方（要介護3以上とするも、要介護4～5の方が中心）
・内容：要介護者を入居形式で食事・入浴・排せつなどを介護
・費用：月額6万円～10万円前後（施設・利用者世帯の年収によって異なる）

老人保健施設（介護老人保健施設）

・特徴：比較的軽度な症状の場合に利用できる施設。自治体が運営しているため、利用料金が低い。
・入所条件：在宅への復帰が可能な患者が一時的に利用するという位置付けの施設で、入所期間は3ヶ月まで
・内容：要介護者を入居形式で食事・入浴・排せつなどを介護。リハビリも行う。
・費用：月額10万円～15万円前後

指定介護療養型医療施設

・特徴：医療施設が要介護者を受け入れるため、介護サービスの質は高いが、レクリエーションなどは考慮されていない。
・入所条件：要介護者であり、急性疾患により寝たきり等の状態になった方
・内容：食事・入浴・排せつなどの介護、診察・リバビリ等の医療ケア
・費用：月額10万円～17万円前後

グループホーム

・特徴：小規模な住宅を改造し、共同生活を送ることができる
・入所条件：軽度の認知症で、他者との団体生活が可能なこと
・内容：共同生活による助け合い、他者との触れ合いによる認知症の進行予防
・費用：月額15万円前後

老人性認知症疾患専門病棟（病院）

・特徴：精神科病院への入院となり、医療保険の対象になります。入院者の精神的・身体的な療養を行う。症状が緩和した場合は退院となる。
・入所条件：行動・心理症状のある要介護の患者
・内容：食事・入浴・排せつなどを介護。診断、投薬などの医療ケア、作業療法士による機能訓練
・費用：病院により異なるが医療保険が適用となるため負担は少ない。

特定施設入所者生活介護付きの有料老人ホーム

・特徴：要介護状態に関わらず受け入れられ、終身介護も可能だが、費用は高め
・入所条件：特になし（健常者でも入所可能）
・内容：食事や入浴、排せつなど日常生活の介護、医療ケア、リハビリ等
・費用：月額15万円～数十万円（数百万円ほどの入居金が必要な場合があります。）