30Jan
認知症のリハビリテーションのひとつに音楽療法があります。音楽療法は認知症のリハビリテーションだけではなく、認知症予防の観点からも重要な役割を果たすことが明らかになってきているようです。今回は、認知症のリハビリテーションや認知症予防に利用される音楽療法についてご紹介したいと思います。
認知症のリバビリテーションに利用される音楽療法の内容
認知症のリハビリテーションに利用される音楽療法は、音楽を「聴く」ことによって効果を上げるものと、音楽を「演奏する・歌う」ものの二種類があります。
前者を受動的音楽療法といい後者は能動的音楽療法と呼ばれているのですが、受動的音楽療法はCDなどの音楽を聴くことによってリラックス効果を得ます。また、能動的音楽療法では楽器を演奏したり歌を歌って利することによってリハビリ効果を得ようとするものです。
双方ともに、音楽療法を通じて脳の活性化や精神の安定を図り、総合的に認知症の症状の改善を目指していきます。
この効果はすでに認知症になってしまった人だけではなく、認知症予備軍といわれる人の認知症予防や、健康な方にもリラックスするなどの良い影響がありますので、ご家庭でも取り入れやすいリハビリ・予防法だといえるでしょう。
音楽療法が認知症に及ぼす効果や影響とは
この音楽療法は、音楽を演奏したり聴いたりすることによって脳を活性化することが良い効果や影響につながります。
脳が活性化すると、能に流れこむ血液の量が増加します。すると、脳を正常に保つための栄養や老廃物の排出といった働きが促進され、認知症に伴う症状の改善を見込むことができるのです。
特に音楽療法によって改善が期待できるのは、睡眠障害・暴言・暴行・徘徊・うつ病的症状・無気力・幻覚・過度の不安・興奮などです。同時に、例えば若い頃に好きだった音楽に触れることによって関連する記憶を呼び覚ますといった副次的な効果が得られるというケースも実際の臨床で報告されています。
どのような曲が音楽療法に向いているのか
では、どのような曲が音楽療法に向いているのでしょうか?おそらく、クラッシックなどの音楽を思い浮かべる方が多いと思います。もちろんクラッシック音楽も含まれるのですが、決してそういった特定のジャンルに縛られるものではありません。
音楽療法に向いているのは、本人が好きな音楽、良く聴いていた曲などです。その中でリラックスできたり聴いていて前向きになれるような曲を選び音楽療法に利用されます。認知症予防に音楽療法に取り入れる場合には、本人のリクエストを確認することも大切だといえるでしょう。
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