30Jan
近年では、高齢化社会が進んだことにより自宅に帰れない認知症患者が増加しています。様々な要因により、潜在的に認知症となる可能性がある高齢者は4人に1人といわれるようにもなり、国を挙げての対策に乗り出しているのは御存知の通りです。
認知症を患うと個人差はありますが、脳の機能が低下し、自宅に帰れなくなったり徘徊したりするようになります。また、これとは別の意味でも「自宅に帰れない」認知症患者が増加しつつあります。今回は2つある「帰れない認知症患者」についてご説明します。
認知機能の低下により自宅に帰れなくなったり徘徊してしまう
認知症の症状が進むと、物事を忘れ、新しい状況を理解できなくなり、体を自由に動かすことができなくなるといわれています。
これらの症状が進む中で「徘徊」する認知症患者が増加しています。徘徊とは、不安や何かを紛らわせるために目的もなく無闇に歩き回ってしまうことを指します。
初期の頃は自宅を出て徘徊しても自分の力で自宅に戻ってくることもできますが、徐々に悪くなっていくと徘徊したきり自宅に帰れなくなってしまいます。
徘徊は老人の行方不明や交通事故という痛ましいことにつながりかねないものですが、自宅介護においても施設介護においても完全な予防は難しいのが現状です。唯一有効な手段は認知症予防を入念に行って認知症の発症を回避したり遅らせたりすることしかありません。
医療機関の入院などにより自宅に帰れない認知症患者
徘徊によりやむを得ず自宅に帰れなくなる認知症患者がいると同時に、医療機関へ入院したものの症状が改善せず、やむを得ずそのまま長期入院となってしまうケースも増えています。認知症が進行すると性格が変わってしまったり、暴力的になることもあるため、適切な社会生活への復帰が困難な場合には退院ができなくなってしまいます。
認知症は一般的な病気と比較して、完治する方法も見つかっていないですし、改善する見込みも大きくないということもあり、一度入院するほど悪化してしまうと自宅に帰れないということになってしまいます。このケースにおいても、やはり完治しない病気である以上、最も有効なのは認知症予防を早い段階から始めておくということ以外にはないといわざるをえないでしょう。
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