25Feb
認知症予防に関する国の取り組み
日本が高齢化社会に突入するということもあり、認知症予防にたいしての関心は日に日に高まっていると言ってもいいでしょう。しかし、高齢化社会に突入するということは、もう何年も前から言われていたにも拘わらず、認知症に関する政策は一歩遅れていると言わざるを得ません。
このままのペースでいくと、2025年には認知症の患者数は700万人に到達すると言われています。2025年の予想人口が1億2000万人なので、17人に1人が認知症になる計算です。人口に対してなので、高齢者に対する割合だともっとひどい数値です。
さすがにまずいと思ったのか、日本は2015年に、「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」を打ち出しています。今後10年間に絞ったプランだそうですが、少しでも効果があると期待しましょう。
病院だけでなく地域の力を借りるプランに
政府が打ち出した新オレンジプランの中に、地域の専門職チーム(認知症初期集中支援チーム)を作るという政策が含まれています。医師不足が叫ばれ、介護職の供給が上がると見込んだうえでの政策ですが、この政策が実現されれば、地域の認知症治療が大きく変化すると言われています。
認知症治療の有効手段が少ないことが大きな問題ですが、このプランは本人の生活に合わせた治療を推奨しており、地域で認知症予防や改善プログラムが多く組まれることでしょう。
地域レベルで認知症予防や治療をおこなえるようになれば、認知症本人にとっても家族にとっても大きな助けになりますし、認知症人口の減少にも効果が期待できますね。
厚生省が予防マニュアルを出している
政府は各機関に認知機能低下予防・支援マニュアルを配布しています。ウォーキングプログラムなど、実際に効果があると言われているものが取り入れられていて、多少なりとも本腰を入れて対策をうっているというのは理解できます。
ただ、どれもまだ全国に行き届いていると言えないものばかりなので、個人で知識をつけて、認知症予防と治療をするというのが必要なのかなと感じます。
オレンジプランもケアの範囲に留まる
たしかに、政府の政策は、認知症予防と治療に効果があるものと言えます。しかし、オレンジプランの内容を見ても、ケア的な内容がメインで根本的な解決には至りません。イギリスが減塩と禁煙を推し進めて認知症予防に成功したように、政府ももっとドラスティックに認知症に関する政策を打ち出さないと、近い将来今よりも認知症が社会問題化してしまうでしょう。
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